味覚センサー「レオ」で分析した結果、冷凍トマトは冷蔵のものと比べて酸味がアップし、甘味・旨味・苦味が下がる傾向にありました。
この結果から、以下の2つのことが考えられます。
1.トマトが苦手な人でも食べられる
トマトらしさの一つは、甘味・旨味と苦味のコントラストにあると考えられます。
冷凍すると甘味と苦味が減り、このコントラストが抑えられるために、トマト独特の風味が弱まり、トマトが苦手な方でも食べやすくなるのかもしれません。
2.夏のおやつにぴったり
暑い夏は、ソーダや柑橘類など、冷たいと同時に酸味を持つものが欲しくなりがちです。
トマトは冷凍すると食感が「アイスの実」のようにシャリシャリするだけでなく、甘ったるさが減って酸味がアップするので、夏に食べると美味しいものの仲間入りができそうです。
また、巷では「トマトは冷凍させると旨味がアップする」ということも話もあるようですが、そんなことはないことも分かってしまいました。残念!
ひとまず、冷凍トマトが夏に美味しい理由の一つをご理解いただけたと思います。 トマトは健康や美容に良いので、アイスの代わりに冷凍トマトをおやつにしてみてはいかがでしょうか♪
他にも、冷凍すると美味しいと言われている食べ物はたくさんあります。 もし調べて欲しい「冷凍すると美味しいもの」がありましたら、ぜひTwitter(@ajihakase)で分析をリクエストしてくださいね!
味覚研究家。AISSY株式会社代表取締役社長 兼 慶応義塾大学共同研究員。味覚を数値化できる味覚センサーを慶大と共同開発。味覚や食べ物の相性の研究を実施。メディアにも多数出演。ブログ『味博士の研究所』で味覚に関するおもしろネタを発信中。