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コラム

「味の黄金比=1:1」ってどうなの⁉︎ちくわ&小松菜が最上級においしくなる比率を確かめてみた

料理をしていて感じるふとした疑問に、クックパッドスタッフが実際にやってみるシリーズ。あくまでスタッフの主観のもと、いろんな気になることにチャレンジしていきます。

こんにちは。クックパッド・たべドリ事業部のすどうです。

1:1の黄金比で味がキマる! とかありますけど、あれって、実際どれだけ入れたらいいんですかね?

大さじ1ずつ入れても1:1だし、大さじ2ずつ入れても1:1じゃないですか?結局入れる分量が分かんなかったら、割合だけ知ってても意味ないじゃん!とか思うのです。

というわけで今回はそのへんのモヤモヤを試してみました!

しょうゆとみりんの味つけを4パターン試す

黄金比の定番、「しょうゆとみりん1:1」ってありますよね。きんぴらとか肉じゃがとか、やろうと思えばこの2つの調味料で大抵の和食がつくれるゴールデンコンビ! この黄金比をベースにして、比率と量を変えて試してみます。

食材は、あまり時間をかけずにサッと試せるものということで、小松菜とちくわをセレクトしました。

1回につき、小松菜1株とちくわ一本を使います。 小松菜はざく切り、ちくわは斜め切り、これを4セット用意しました。

まずは大さじで試す

まずは、しょうゆとみりんの大さじ1:1というパターンを試します。 (炒め油は条件を揃えるため、普通のサラダ油を小さじ1で統一しました)

まずは、ちくわを軽く焼く。

次、小松菜。

そして、しょうゆとみりんを大さじ1ずつ入れます!

めっちゃいい匂い。 火をちょっとだけ強めて、フライパンを2〜3回振ったら完成!

みりんを増やしてみる

なんかいい感じにできちゃってツマラナイので、あえて黄金比を破ってみることにしました。 みりんをちょっと増やして、しょうゆ1に対して、みりん1.5にしてみます。

さっきより、若干汁気が多い感じ。 お皿に盛ったら、フライパンに調味料が結構残りました。

しょうゆを増やしてみる

次はさっきの逆パターン、しょうゆを1.5、みりんは1のままでやってみます。

おお〜、焦げたしょうゆの匂いがすごい!

小さじで試す

最後は大さじ2:2を試そうかと思ったんですが、さっきのしょうゆ1.5を試している段階で、これ以上しょうゆを入れるとヤバそうな気配を感じたため、急遽小さじで1:1に変更しました。

これまでと同じように、ちくわを焼き、

小松菜を投入。

調味料入れたところを撮り忘れてしまったんですが(汗)、小さじ1しか入れてないので、最後に余った調味料の量が全然少ない。

4パターンを食べ比べる

最後に作ったものをパターンAとして、さかのぼってラベリングしました。左上から時計回りに、D → C → B → Aの順で、ひと口ずつ食べていきます。

まずは最初につくったパターンD(大さじで1:1)から。 うん!普通においしいです。お弁当に入ってて欲しい味。定番の甘辛味。

次はパターンC(しょうゆ:みりん=1:1.5)です。 お、ほんのり甘い!みりんをちょっと増やした差がちゃんとわかります。

次はパターンB(しょうゆ:みりん=1.5:1)。 しょっぱ!!しょうゆ1.5はやり過ぎた!

最後はパターンA(小さじで1:1)。 こっ、これは…!!

結果は!

最後に作った小さじ1ずつのパターンAが一番おいしかったです!

なによりも小松菜の味がちゃんと残ってるところが良い!調味料の水分量が少ないからか、シャキシャキ感もあります。最後に作ったというのもあるけど、ほかとは明らかに違います。

でもこれ、小松菜1株とちくわ1本に味つけするには小さじ1がベストって、事前に見極める方法はあるんでしょうか?

【解説】 調味料の量は何を基準に決まる?

真面目な話をすると、1:1の割合の「1」の分量をどうやって決めるかは、使う食材の量に対する塩分量で決まります。要はどんだけしょっぱくするか。

例えば100gの食材があって、しょうゆで味をつけようと思ったら、小さじ1くらいが丁度よいしょっぱさというのが決まってるんですね。(塩や味噌だったらまた別)

今回使った小松菜1株とちくわ1本は、あとで計算したところ、合わせて60gくらいしかありませんでした。100gに対して小さじ1が目安なので、大さじ1なんて多すぎ!なわけです。まして大さじ1.5なんてしょっぱいに決まってます。

必要な分量を見極めるには?

とはいえ毎日の料理でいちいち量ったり計算したりなんてやってられないので、ぶっちゃけ、経験しかないかなぁと思います。

ひとり暮らしなので、しょうゆの時はだいたいこれくらい、塩だったらこれくらいというざっくりした基準を自分の中に持っておいて、その感覚値を頼りに、増やしたり減らしたりするのがいいと思います。

多少ズレても問題ない

ただ、大外ししなければ、多少ズレても問題ないです。

今回の実験で面白いのは、理論上は明らかに入れすぎな大さじ1のしょうゆでつくっても、まぁ普通に食べられるというところ。

むしろ、ひと口ふた口なら、大さじ1の濃い味つけの方がおいしいと感じるかもしれません。外で食べるごはんや、買ってきたお弁当って、これくらい濃い味つけになってることも多いと思います。

また、ちょっと手元が狂って黄金比が崩れても、大失敗にはなりません。

パターンCではみりんを1.5倍にしましたが、それはそれでおいしいです。甘めが好みならこのほうが好きなハズ。

一方、パターンBのようにしょっぱさの基準になるしょうゆの方を増やしちゃうと、好みでは片付けられない程にしょっぱくなるので、そこだけ注意しておけば多少アバウトでもOKということですね。

まとめ

とはいえ、やっぱり1:1で揃えたパターンDとパターンAは良い意味でクセがなく、まとまっている感じがしました。さすが黄金比。

よって、割合で覚えておいて、感覚値を頼りに分量の調整ができるようになるのが理想的。

今回はちくわと小松菜で試しましたが、これが厚みのある鶏肉だったら、また感じ方が違うと思います。下味として塩を少しふっていたら、味つけのしょうゆは少し減らすとか、微妙なさじ加減を使い分けられたらパーフェクト!

そんなのムリ〜と思うかもしれませんが、日頃からそのへんをちょっと意識してやっているだけで自然と感覚値が身につくと思いますし、やっていると「なるほど〜!」と思う瞬間があって、結構楽しいですよ!

というわけで、黄金比のモヤモヤを試してみました!

こんな感じで、料理のモヤッとをいろいろ試していますので、よかったら他の記事も参考にしてみてくださいね。
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それでは〜。

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