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コラム

献立作りに悩んでませんか? 副菜上手になると料理はもっとラク&楽しくなる♪♪ 〜クックパッド管理栄養士の副菜レッスン①〜

世界文化遺産に登録されて今話題になっている「和食」。その和食が世界に誇れる特徴として、文部科学省は「栄養バランスに優れた健康的な食生活」とし一汁三菜を基本とする食事スタイルをあげています。献立という概念そのものがじつは日本独自のもの。でも日々の食事作りをする立場になると、その献立こそ大いに悩まされるものとなります。中でも多いのが「副菜ってどうしたら?」の声。そこで、プレミアム会員向けサービス「管理栄養士が選んだ献立」を作成しているクックパッド管理栄養士による副菜レッスン、スタートします!

そもそも副菜ってなんだろう?

毎日毎日、献立を考えるのは大変な作業ですよね。その中でも「メインは決まったけど、それに合わせる物が決まらない」「子供が野菜を食べてくれなくて」「栄養バランスって大丈夫なのかしら?」と、実は主菜よりも副菜選びにお悩みを持つ方が多い事がわかりました。では、みんなを悩ませている副菜って一体なんなのでしょう?
農林水産省のホームページによると

『副菜とは各種ビタミン、ミネラルおよび食物繊維の供給源となる野菜、いも、豆類(大豆を除く)、きのこ、海藻などを主原料にする料理』

と定義されています。
伝統的な日本食が理想的な長寿食と言われている理由は、米飯の「主食」、魚や肉の「主菜」、野菜を主体とした「副菜」、味噌汁やお吸い物の「汁」という独特のパターンがあること。主食、主菜、副菜、汁という献立によって、栄養バランスを整えることができ、結果、健康・長寿につながっているといわれています。

不足している栄養素を補う役目、それが「副菜」!

献立と健康や長寿がつながっているなら、見逃すわけにはいきませんよね。中でも、今後ますます重要な役割をしめると考えられているのが「副菜」です。

現代人は、いわゆる伝統的な和食とは少し異なった食生活になってきている傾向にあります。食生活の移り変りを見てみると、圧倒的に増えているのが動物性たんぱく質(特に肉類)と脂質、逆に不足している栄養素は鉄分、カルシウム、食物繊維。主菜は家族の好みやその日の気分、冷蔵庫の在庫状況等で比較的決めることが多いので、不足している栄養素を「副菜」で補うことがとても重要になるのです。
そのため、「副菜ってどう考えたらいいの?」と迷ったら「鉄分・カルシウム・食物繊維が豊富な一品にする」とバランスが整うといえるでしょう。

鉄分・カルシウム・食物繊維が豊富な副菜とは?

鉄分

鉄はたんぱく質と結合して血液中の赤血球(ヘモグロビン)、筋肉中のミオグロビンとなる成分で、どちらも全身の細胞に酸素を運搬する働きが。特に女性に不足が懸念される栄養素です。
多く含まれている食材例:赤身肉、レバー、牡蠣、あさり、まぐろ、青魚、ほうれん草、小松菜、ひじき、大豆、大豆製品(木綿豆腐、厚揚げ、納豆、がんもどき)

ひじきは海の野菜と呼ばれる程ビタミン、ミネラルを豊富に含みます!

カルシウム

言わずと知れた骨の形成に重要な栄養素。実は成人になっても骨は新しく作り替えられています。カルシウムはこの活発な骨代謝に関与し、丈夫な骨を作ります。
多く含まれている食材例:小魚、ひじき、海草類(ひじき、わかめ、のり、切り昆布など)、乳製品(牛乳、チーズ)、ごま、大豆、大豆製品(木綿豆腐、厚揚げ、納豆、がんもどき)、小松菜

妊婦さんだけでなく、小松菜、じゃこは大人も子供も必要なカルシウムがたっぷり

食物繊維

人間の消化酵素では消化されない成分で、食物繊維には不溶性食物繊維水溶性食物繊維があります。不溶性食物繊維は胃や腸で水分を吸収して膨らみ、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にし便秘予防に効果が。一方、水溶性食物繊維は糖質の吸収をゆるやかにして、食後血糖値の急激な上昇を抑えたり、余分な脂肪やコレステロールの排出にも役立ち生活習慣病の予防にも効果があります。

不溶性食物繊維が多く含まれている食材例:ごぼう、れんこん、切り干し大根、きのこ類(しめじ、しいたけ、まいたけ、えのき、エリンギ)、大豆、水菜、キャベツ、レタス、セロリ

切り干し大根を常備すれば、どんなときも食物繊維不足の心配はナシ!

水溶性食物繊維を多く含まれている食材例:こんにゃく、海草類(ひじき、わかめ、のり、切り昆布など)、納豆、アボカド

わかめは水溶性食物繊維の宝庫。サラダにすれば量もたくさん摂れます

いかがでしたか?副菜を考える際、鉄分、カルシウム、食物繊維を多く含む食材で検索すればすぐに一品決まりますね! 世界が賞賛する伝統的な和食。毎日のちょっとした工夫で私たち自身もどんどん食卓に取り入れ、次の世代にも伝えていきましょう。

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